生化学検査とは

生化学検査とは

生化学検査とは、採血した血液や尿などのさまざまな成分を分析し、からだに異常がないか、どの部分の疾患なのか、炎症があるのか、栄養状態はどうか、などを推測する検査です。 患者さんが服用されている薬(喘息治療薬、抗てんかん薬、抗菌薬、免疫抑制剤など)の血液中濃度を測定することで、治療方針の決定にも役立てられています。

生化学検査の検査項目

酵素検査

内臓にはさまざまな酵素が存在し、炎症などの異常により細胞から血中へ酵素が流れ出します。その血中の濃度を測定することによって病気の診断に有用なデ-タを得ることができます。以下に検査項目と代表的な臓器を示します。        

肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、LD(LDH)、ALP、コリンエステラ-ゼ、LAP、γ-GT(γ-GTP)
膵臓 アミラーゼ、P-アミラーゼ、リパーゼ
心筋・骨格筋 CK(CPK)、AST(GOT)

蛋白検査

肝臓・腎臓・栄養状態 総蛋白、アルブミン、プレアルブミン
補体欠損症 補体成分(C3、C4)
心不全 BNP(ナトリウム利尿ペプチド)
免疫 IgG、IgA、IgM免疫の未熟な新生児が細菌に侵されていないかどうか3種類の蛋白質を測定して診断する、APRスコアの検査も行っています。

非蛋白窒素化合物

腎臓 尿素窒素、クレアチニン、尿酸
肝臓 アンモニア

糖代謝

糖尿病の関連検査 血糖、ヘモグロビンA1c、総ケトン体定量、グリコアルブミン

血糖・ヘモグロビンA1c・総ケトン体定量・グリコアルブミン

中性脂肪動脈硬化を伴う病気、メタボ検診で大切な検査です。
総コレステロ-ルやHDL-コレステロ-ル、LDL-コレステロ-ル 等

電解質・金属検査

ナトリウム、カリウム、クロ-ル、カルシウム、リン、マグネシウム、血清鉄、亜鉛 等

血液ガス検査

呼吸や代謝異常を伴う病気の診断に欠かせない検査です。
動脈血PH、CO2分圧、O2分圧、重炭酸イオン 等