検査項目別にみた検査依頼数の月別推移
弊社で実施しているクラミジアトラコマチス(以下、CT)と淋菌(以下、NG)に対する遺伝子検査には、淋菌およびクラミジアトラコマティスrRNA同時同定(以下、TMA)、クラミジアトラコマチスDNA(以下、CT/PCR)、淋菌DNA(以下、NG/PCR)があります。 2008年8月から2011年7月の36ヶ月間に年齢(小児科の対象年齢である0~15歳)と性別、材料の記載がある弊社へ依頼された検体について、CTとNGの各遺伝子検査の項目別、検査依頼数の推移を集計しました(図1)。全ての項目において検査数に大きな変動は認められませんでした。
図1.検査項目別にみた検査依頼数の月別推移
0歳と13~15歳における検査依頼状況を男女比で示しました(図3)。NGについては、NG/PCRの検査依頼数が少ないため集計から除外しました。 0歳ではTMA、CT/PCRで男女比はほぼ同等、13~15歳では女性が多い結果となりました。
図3.0歳および13~15歳における検査依頼状況(男女比)
全期間の0歳および13~15歳における検査項目別陽性率を示しました(表1)。 0歳の検査依頼数は少ないため参考となりますが、CTではPCRが5.1%、TMAが12.5%、NGではPCRが20%、TMAが7.1%となりました。 13~15歳において、CTではPCRが25.5%、TMAが26.7%とどちらも高い陽性率を示しています。NGではPCRが8.2%、TMAが9.2%となりました。CTおよびNGの重複陽性率は、TMAとPCRでほぼ同等の結果を示しています。
小児の性感染症は、性行為開始年齢の低下や、性行動の活発化により今後も増大すると考えられます。しかし、小児ゆえ、医療機関を受診する患者は少なく、さらに感染の拡大が危惧されます。感染予防、まん延防止等の早急な対応が急務であると思われます。 2012年12月に岐阜の長良川国際会議場で開催される第25回日本性感染症学会学術大会にて”全国から弊社に依頼された淋菌およびクラミジアトラコマチス遺伝子検査の集計結果~続報~”の演題で発表の予定です。
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