感染症検査統計情報サービス
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麻疹ウイルスIgM抗体陽性率の推移
  今年、弊社に依頼された麻疹のIgM抗体陽性率 の推移を各月の前半と後半に分けて示しました。図中の茶色ラインは昨年の推移、緑のラインは一昨年の推移です。昨年は4月から5月にかけて 陽性率にピークが見られています。検査依頼数は5月の連休明けから6月にかけてがピークとなりました。今年の傾向として、

依頼件数をみますと1~3月における麻疹のIgM抗体の検査数は昨年 末からの各地での流行を背景に、同月に比べ1.5~3倍程度と非常に多くなっています。麻疹は今年から全数把握となり、その診断法のひとつとして麻疹IgM抗体が推奨されていますので、検査依頼が増加しているものと思われま す。

IgM抗体陽性率、陽性件数をみますと昨年末から上昇傾向を見せた陽性率は1~2月をピークに下降しています。 ところが、陽性率ではなくIgM抗体陽性件数を対前年同月比で集計しますと小児(~14歳)では1月が5.0倍、2月が4.0倍、3月が3.3倍、成人(15歳~)では1月が4.3倍、2月が6.6倍、3月が2.4倍と非常に高い値となっています。

4月は新入生入学、新社会人入社の月となります。昨年はこの時期 に流行が認められていますので今後の陽性率の動きに注意が必要です。

 

 

   
   
小児と成人別IgM抗体陽性数の推移
  図2、3は1991年から2008年までのIgM抗体陽性数の推移 を小児と成人に分けて示したものです。2001年付近の流行は小児麻疹が、2007年は成人麻疹が主流となっているのがわかります。昨年までは小児科定点報告でしたが、今年は全数報告となっていますので、傾向は変わりますが、今年も昨年同様に成人における麻疹が主流であると思われます。
 

 図2.小児におけるIgM抗体陽性数の推移

 

 

図3.成人におけるIgM抗体陽性数の推移

 

   
麻疹ウイルスIgM抗体(ELISA)陽性率と受付検体数の推移
  下図は1991年から2008年までのIgM抗体陽性率の推移 を年齢別に分けて示したものです。緑の部分が陽性検体の率です。白い部分が多いほど陽性率が低くなっています。赤のラインは検体依頼数を指数表示してあります。

全年齢において2004から2006年までIgM抗体陽性率が低下しています。この時期は特に大きな流行が見られていないため、ここでSVFが急増したものと思われます。

 

4歳未満

 

   
 

5歳~9歳

 

   
  10歳~14歳
 

   
  15歳~19歳
 

   
  20歳~24歳
 

   
  25歳~29歳
 

   
  30歳~34歳
 

   
  35歳~39歳
 

   
  40歳~44歳
 

   
  45歳~
 

   
   
麻疹ウイルスIgG抗体(ELISA)EIA価別陽性率の推移
 

~14歳

 
   
   
 

15歳~

 
 

 

   
   
   
   
 
 
 
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