第45回 災害医療の最前線
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カワトモアキ 救急医療・災害医療におけるトリアージの目的は、より多くの傷病者の健康・命を守ることである。救急や災害の現場では、病院や医療施設は通常の状況ではないため、治療が必要な人数に対して医師や看護師の数、医薬品、機器などが相対的に不足する。トリアージとは、傷病者を緊急度・重症度に従って分類し、治療の優先度を決定し、限られた医療資源を、公平に、効率的に、配分する手法である。ここで言う「公平」とは全ての傷病者に同じ医療を提供するのではなく、全ての傷病者が同じ救命というゴールに到達するための医療を提供することである。常にその時点で最も緊急性の高い傷病者に対して医療を提供することができれば、より多くの傷病者を救命できる可能性を高められる。一方で、長時間待機することを余儀なくされる傷病者も発生しうる。必要な場面でトリアージが円滑に行われるために、市民にトリアージを正しく理解してもらうことが重要である。主な研究領域救急医学、災害医学、循環器内科学、集中治療医学主な著書J Atheroscler Thromb. 2017 Aug 1; 24(8): 793-803. Significant Association of Serum Adiponectin and Creatine Kinase-MB Levels in ST-Segment Elevation Myocardial InfarctionJ Intensive Care. 2015 Sep 11; 3(1): 38. At what level of unconsciousness is mild therapeutic hypothermia indicated for out-of-hospital cardiac arrest: a retrospective, historical cohort studyPrehosp Disaster Med. 2022 Feb; 37(S1): s11-s15. ARCH Project and the Global Initiatives of Disaster Health ManagementPrehosp Disaster Med. 2019 Oct; 34(5): 569-571. Vulnerability of Pregnant Women After a Disaster: Experiences After the Kumamoto Earthquake in Japan2003年 大阪市立大学医学部卒業2005年 大阪府済生会千里病院千里救命救急センター2017年 大阪大学大学院博士号取得2018年 淀川キリスト教病院救急科・集中治療科部長兼救急センター長(現職)2023年 大阪公立大学医学部臨床教授(現職)淀川キリスト教病院 救急科部長、救急センター長ナツ夏 知川輝5災害時のトリアージ─より多くの命を守るために─

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