第41回メディコピア教育講演シンポジウムがんゲノム医療の最前線 2019年の春、胸にしこりを見つけ、すぐ検査をしてがん宣告を受けました。それから手術まで約2か月。あっという間に時間が経ち、気が付けば辛い抗がん剤治療も終えて、現在は平穏な生活を送っています。といっても、私の2020年は激動の年になりました。抗がん剤が終わったのは2019年12月。新年も抗がん剤の後遺症に苦しみ、睡眠障害やしびれなどを経験しました。コロナが蔓延し、世の中が止まったようになった中で6月に飲食店をオープン。10月には鮮魚店をオープンさせました。その合間に娘の小学校受験もし、引っ越し先を決め、卵巣がんのリスクを減らすために卵巣、卵管の予防切除手術、乳がん手術の際のインプラントの入れ替え手術を行いました。自分でもなぜこんなに忙しく動いているのか不思議でなりません。ただ、がんを経験したことで、「人生、生き急いでみようかな」と考えるようになったのです。今までのんびり生きていた自分を鼓舞させ、会社のこと、娘のこと、自分のライフスタイルを見直す良いきっかけになったのだと思います。キャンサーギフトという言葉をよく耳にしますが、私はこの言葉が苦手です。その真意は今回の講演で語らせていただきたいと思います。主な著書「魚屋だから考えた。クリトモのかんたん魚レシピ」(文藝春秋)「寝ている間においしくなる」(祥伝社)「クリトモのさかな道」(朝日新聞)「クリトモの大人もおいしい離乳食」(扶桑社)「ともベジ」(講談社)「ぜんぶ・おいしい 私が見つけた好きな味・家族の味」(講談社)11経 歴料理家・株式会社クリトモ代表取締役1975年生まれPR、雑誌の編集、ライターを経て2005年より料理家として活動開始。現在は水産会社「株式会社クリトモ」代表取締役。築地の鮮魚店「クリトモ商店」目黒の飲食店「クリトモ式混ぜ麺」を経営。■■■■■■料理家 友栗原特別発言
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