第37回 糖尿病診療の未来
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ヤ矢冨授7 2011年 東京大学大学院医学系研究科副研究科 2005年 東京大学大学院医学系研究科臨床病態 午前の糖尿病診療に関する総論的シンポジウム1に引き続き、午後のシンポジウム2では、合併症の管理とチーム医療を中心に多角的に糖尿病をとらえる。 糖尿病の診療においては、その合併症について正しく理解することが重要である。その多くは血管の障害と関係しており、糖尿病性の大血管障害と細小血管障害とに大別されている。前者に関しては、心血管系の合併症の管理として取り上げる。後者はとくに糖尿病に特徴的な病変であると考えられており、網膜症、腎症、神経障害が重要であるが、本シンポジウムにおいては、腎症を取り上げる。また、これ以外にも、例えば、糖尿病のコントロールが悪いと感染に対する抵抗力が低下するなど、糖尿病の合併症にはさまざまなものがあることに注意が必要である。 一方、糖尿病診療においてはこころのケアも重要であり、例えば、うつ病が併発することで、その治療が困難になることがわかっている。 以上の点に関して専門家にご講演いただき、さらには、糖尿病を持ちながらも多方面でご活躍されている室井佑月さんに「糖尿病を生きる」と題してご講演いただいた後、総合討論を行う。 糖尿病の克服は我が国の医療の喫緊の課題であるが、治療も大きく進歩している。我が国を代表する専門家にわかりやすく解説していただく本シンポジウムで、糖尿病に関する最新かつ正しい知識・理解を得ていただきたい。主な研究領域臨床検査医学、臨床血液学、血栓止血学、生理活性脂質主な著書編著「臨床検査法提要」、「今日の臨床検査」、「臨床検査値判読ハンドブック」、「抗血栓療法のノウハウとピットフォール」、「健康診断と検査がすべてわかる本」、「出血性疾患の実践診療マニュアル」など1983年 東京大学医学部医学科卒業 1984年 東京日立病院内科1986年 東京大学医学部附属病院第一内科1991年 山梨医科大学医学部臨床検査医学助手1997年 山梨医科大学医学部臨床検査医学助教東京大学医学部附属病院内科2003年 東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学助教授同医学部附属病院検査部副部長検査医学教授同医学部附属病院検査部部長長(併任)トミユタカ東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学 教授 裕司会の言葉

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