第35回 転換期の高齢者医療
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ヤ矢冨授 1 2005年 東京大学大学院医学系研究科臨床病態 医学・医療のタイムリーな問題・話題に関して、我が国の最先端研究者により、広い視野から、かつ、わかりやすく、講演・議論いただいているメディコピア教育シンポジウムは今回で第35回を迎える。幸い、好評を博し、盛会を続けているが、今回のシンポジウムでは、「転換期の高齢者医療」をテーマとした。 加齢に伴う身体の生理的な変化によって、同じ病気でも、その症状の出方や治療に対する反応は、高齢者と若年者とでは違う。また、高齢者は複数の疾患を有していることが多く、これが治療を難しくしている場合も多くある。  一方、少子高齢化が進む中、増大する一方の高齢者の医療費への対策は日本の医療制度の中でも、最も大きな課題の一つになっている。「病院で治す」医療から超高齢社会にふさわしい「地域全体で治し支える医療」へ転換することの必要性が提唱されている。 高齢者、とくに75才以上の後期高齢者の増加が進んでいる現在、以上の通り、医学・医療両側面からの、適切な高齢者医療提供の重要性が認識されている。 この喫緊の課題に関して、例年通り、我が国のトップ・リーダーの先生方に、わかりやすい内容のご講演をお願いした。本シンポジウムにより、転換期を迎えている高齢者医療に関して理解を深めていただけると期待している。主な研究領域臨床検査医学、臨床血液学、血栓止血学、生理活性脂質主な著書編著「臨床検査法提要」、「今日の臨床検査」、「臨床検査値判読ハンドブック」、「抗血栓療法のノウハウとピットフォール」、「新 検査のすべてがわかる本」など1983年 東京大学医学部医学科卒業 1984年 東京日立病院内科1986年 東京大学医学部附属病院第一内科1991年 山梨医科大学医学部臨床検査医学助手(この間、1993年〜1995年 米国ワシントン大学へ留学)東京大学医学部附属病院内科1997年 山梨医科大学医学部臨床検査医学助教2003年 東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学助教授同医学部附属病院検査部副部長検査医学教授同医学部附属病院検査部部長トミユタカ東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学 教授 裕はじめの言葉

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