第34回 栄養と食欲
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日本赤十字社医療センター第1消化器科 帝京大学医学部第1内科講師 日本の経済発展と共に日本人の食生活も変化し、これに伴って日本人の病気の内容も変遷している。すなわち、第2次世界大戦後の食事の西欧化に従って、増加した病気もある一方で、逆に栄養状態が良くなって減少した病気もある。例えば胆石症は戦前は色素胆石が多かったが、戦後はコレステロール胆石が増加して、メタボリック症候群の1つに挙げられている。同様に癌の罹患率の推移にも変化がみられている。 現在、日本人の食生活に西欧の食事が定着したのは事実であるが、同時に和食を沢山食べているのも事実である。和食がユネスコの無形文化遺産に登録されることが決定されたのを機に、今後益々、世界中で日本食が文化として大事であるのに加え、栄養学的にも優れていることの事実が広まると思われる。 前半のパネルディスカッションでは、我々が口から摂取した食べ物が、どのように吸収され代謝を受けるか、また食欲というものがどのように制御されているかについて、各分野の専門家から講演を頂くこととする。主な研究領域内科学、消化器病学主な著書編集「消化器ナビゲーター」、「ここまできた肝の科学」、「講義録 消化器学」など1977年 東京大学医学部医学科卒業 東京大学医学部附属病院内科研修医1979年 東京警察病院消化器センター内科1980年 東京大学医学部第2内科医員1984年 米国UCLA客員研究員1987年 東京大学医学部第2内科助手 1990年 帝京大学医学部第1内科助教授1998年 帝京大学医学部内科教授2010年 帝京大学医学部附属病院副院長(併任〜2013年)2011年 帝京大学医学部内科主任教授2013年 帝京大学医学部長タキカワハジメ帝京大学医学部 内科学 主任教授 一滝川2司会の言葉

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