日本赤十字社医療センター第1消化器科 帝京大学医学部第1内科講師タキカワハジメ 好評を頂いているメディコピア教育講演シンポジウムも今回で33回目を迎える。従来は1月上旬の日曜全日の開催が多かったが、今回は会場確保の関係で1月下旬の土曜午後の開催となった。テーマとして「肝臓の病気」を取り上げた。肝臓の病気には、ウイルスによる急性肝炎と慢性肝炎、近年、メタボッリック症候群との関連で注目されている非アルコール性脂肪性肝疾患、アルコール性肝障害、自己免疫による肝障害(自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変)、薬物性肝障害、種々の原因による肝硬変、肝癌など多岐にわたる疾患があるが、今回は時間の関係もあり、多くの患者さんが苦しんでいる慢性肝炎と肝細胞癌を疾患として取り上げた。 前半は肝臓病を理解するために、肝の構造と働き、肝の血液検査および画像診断を取り上げる。肝臓の働きと血液検査には様々なものがあることをご理解頂くとともに、種々の画像診断の進歩についてもご紹介頂く。後半は慢性肝炎と肝細胞癌の診断と治療の最前線についてご講演頂く。特に、C型慢性肝炎の治療薬は年々、新しいものが登場しており、将来的にも治療法の選択が増加すると思われる。 演者は、各々のテーマに関してわが国のトップリーダーの先生方にお願いしたので、皆様方に肝臓の病気についてのさらに理解を深めて頂けるものと考える。主な研究領域内科学、消化器病学主な著書編集「消化器ナビゲーター」、「ここまできた肝の科学」、「講義録 消化器学」など1977年 東京大学医学部医学科卒業 東京大学医学部附属病院内科研修医1979年 東京警察病院消化器センター内科1980年 東京大学医学部第2内科医員1984年 米国UCLA客員研究員1987年 東京大学医学部第2内科助手 1990年 帝京大学医学部第1内科助教授1998年 帝京大学医学部内科教授2010年 帝京大学医学部附属病院副院長(併任)2011年 帝京大学医学部内科主任教授 一滝川1帝京大学医学部 内科学 主任教授はじめの言葉
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