ヒトT 細胞白血病ウイルス（human T-cell leukemia virus type-1：HTLV-1）は、成人T 細胞白血病（adult T-cell leukemia：ATL）など予後不良で難治性のHTLV-1 関連疾患の原因ウイルスである。わが国は、先進国では唯一、HTLV-1 感染症のエンデミックエリアである。そこで、HTLV-1感染症とその関連疾患へ対応するため、2010年より継続して「HTLV-1総合対策」が推進されている。これまで、新しいHTLV-1抗体検査法やPCR 検査法が開発され、「HTLV-1感染の診断指針」が策定された。そして、HTLV-1関連疾患につながる次世代のHTLV-1キャリアを減少させるため、全国的に妊婦のHTLV-1抗体検査が公費負担で実施されている。はじめに
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