宝函 Vol.44, No.3 2023
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梅毒の罹患率は増加し続けており、先天性梅毒の発生を制御するために成人の梅毒に対する診断の知識が必要になっている。梅毒の病変は、典型例のみではなく、非典型例を少なからず経験するなど極めて多彩である。診断において、病変部からの梅毒トレポネーマ(Treponemapallidumsubspeciespallidum:T.pallidum)の検出が一般的ではない現状から、梅毒抗体検査を実施することとなる。さらに梅毒抗体検査は、治癒判定においても必要な検査である。本稿では梅毒抗体検査について解説するとともに、非典型例についても言及する。はじめに

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